日中漫画交流展オープニングパーティリポート
27日より日中の漫画家達の作品を集め開催されている「日中漫画交流展」。
そのオープニングパーティの模様をお伝えします。
今回展示されているのはちばてつや先生や、やなせたかし先生など日本の漫画家に加え、
中国の作家陣8名の作品群。初日となった本日は軽食や飲み物も用意され、作家陣達も談笑ムード。
ウノ・カマキリ先生のように「日ごろは一人で漫画を描いているから、
こうやって国を超えた横のつながりができるのが嬉しい」というコメントがでるなど、
国境を越えた交流を先生方自身が楽しんでいるという、和やかな雰囲気に会場は包まれていました。
また、中国の作家陣の作品の印象を、山内ジョージ先生や矢尾板賢吉先生。
そして森田拳次先生などに伺ったところ「筆の使い方の上手さは真似できない。
小さいころから和紙に筆で書くという行為をやってきているから(筆の使い方の)
基礎ができている。またデッサンがしっかりしているところに刺激を受けた」というように、
どの先生方も同じところに注目されているというところが印象的でした。
実際に作品を鑑賞しても水彩画でもなく、日本の漫画でもない。
「中国の漫画」としかいいようのない、独特の世界が展開されていました。
さらに今後の中国と日本の漫画界の関係に期待を持たせてくれるようなコメントを
発してくれたのが、中国から参加されている徐鵬飛先生です。
「アジアではやっぱり日本の漫画というのは影響力も大きいです。経済や文化など
両国では様々な交流も行われていましたが、漫画の交流は10年以上前から行ってきました。
そしてこのようなイベントを開催することができました。
今回は日本側が中心になって実施されましたが、次回は中国側が中心となって、
中国でもこのようなイベントを開催したいです」という発言をされ、中国の漫画熱を
感じさせてくれました。
そうしてパーティが進む中来場されたのが、麻生内閣で経済産業相を務める二階俊博大臣です。
「以前経済産業省で経済成長戦略という本を出したとき、国民の皆さんに広く理解していただくために
漫画という媒体で発表するということもしました」というエピ ソードを紹介されるなど、
政府レベルでも漫画という文化に注目しているということを伺わせてくれる一面を見せてくれました。
こうして初日のパーティも暖かい雰囲気で終えた「日中漫画交流展」。
本日より12月6日まで展示会を実施。12月7日(日)14:00からは展示作の中から202点が
オークション形式で販売されます。
国の垣根を越えた巨匠達の競演を、是非直接ご覧になられてはいかがでしょうか。